南崁五福宮(なんかんごふくきゅう)は、かつて玄壇廟(げんだんびょう)または元壇廟(げんだんびょう)と呼ばれ、地元では「南崁元帥廟(なんかんげんすいびょう)」の名で親しまれています。桃園市蘆竹区に位置し、地域の重要な信仰の中心地の一つです。主祭神は玄壇元帥(げんだんげんすい)で、武財神(ぶざいしん)としても崇められています。伝説によると、明の鄭氏政権時代に兵士たちが奉迎したとされ、創建からすでに300年以上の歴史を有しています。これまでに9回の改修と2回の拡張が行われ、1985年8月19日に内政部より三級古跡に指定されました。
五福宮は宗教的な意義だけでなく、地域文化活動の拠点としても重要な役割を果たしており、年間を通じて多くの民俗・宗教行事が開催されます。中でも以下の行事は歴史が古く、代表的です:
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武財神文化祭:毎年旧暦3月に玄壇元帥の誕辰を祝って、さまざまな祝賀行事が行われ、信者や一般市民が多数参加します。
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玄壇元帥と天上聖母の合同祭典:旧暦3月16日の午後、「金火を渡る」儀式が行われる、年に一度の重要な宗教イベントです。
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中元普渡祭:清代に遡ることができ、北台湾で最も歴史のある中元の祭りの一つです。旧暦7月に行われ、平安と無縁仏の供養を祈ります。
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水灯流し:旧暦7月14日の夕方、水灯を灯し、爆竹を鳴らしてから街を練り歩いて霊を呼び込む儀式が行われ、台湾でも非常に特色のある伝統行事です。
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分香・進香活動:中華民国の偶数年(西暦の奇数年)の旧暦1月17日に行われ、規模の大きい友好寺廟が隊を組んで神輿や伝統芸能とともに巡行し、伝統宗教文化の豊かさを示します。