大平紅橋

住所: 大平紅橋
大平紅橋

大平紅橋(たいへいこうきょう)は、台湾桃園市龍潭区大平里に位置し、打鐵坑渓を跨ぐ赤煉瓦のアーチ橋です。1923年に建設され、現在まで100年の歴史を有し、桃園市の歴史建築として登録されています。赭(あか)色の煉瓦で築かれた橋は、清流と緑に映えて美しく、「紅橋」の愛称で地元の文化的景観として親しまれています。

この橋がかかる打鐵坑渓は大漢渓の上流支流で、水質が清らかで自然の姿をよく保っています。長年の風雨にも耐え、橋の構造は今なお堅牢で、美しい外観を保ち、当時の高度な建築技術を感じさせます。通称として「糯米橋(もちごめばし)」、「大坪橋」、「大平紅橋」などがあり、正式名称は「大平橋」。日本統治時代の碑文には「太平橋」と記され、「永遠の平和」の願いが込められています。

2001年には「台湾歴史建築百景」の候補に選ばれ、国民投票により第65位にランクインしました。翌年、農業委員会の水土保持局が資金を投入し、周辺整備と親水公園の建設を実施。自然の川を生かしたエコ工法が採用され、魚やエビが棲める環境が整えられ、安全のための構造も強化されました。地元住民は橋頭のガジュマルやセンダンの木を保護するよう訴え、自然と文化への愛着が表れました。

現在、観光客は台3乙線をたどり、石園活魚レストラン横の小道や大平社区内の道路から徒歩で紅橋にアクセスできます。地元政府は案内図や標識を整備し、歴史と文化に彩られたこの百年橋を訪れる人々を迎えています。

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