佐賀県は九州地方の北部、西日本に位置し、平野・丘陵・山地が交錯する地勢を持っています。県庁所在地は佐賀市です。県の面積や経済規模は九州7県の中で最小ですが、人口密度は全国上位にあり、生活機能の安定性を示しています。歴史的には旧令制国「肥前国」の東部に属し、明治時代の府県制施行により肥前から分立し、長崎県と並立しました。幕末期には佐賀藩が「薩摩・長州・土佐・肥前」と並ぶ維新の四大勢力の一つとして日本の近代化に大きく貢献しました。
佐賀県の地形は佐賀平野、杵島丘陵、多良岳、天山、脊振山地などが特徴で、北は玄界灘、南は有明海に面しています。海岸線は沈水海岸や広大な干潟が広がり、多様な景観を形成しています。気候は温暖湿潤の太平洋側気候に属しますが、地形や海洋の影響で地域ごとに異なります。南部平野は夏に高温多雨、冬は積雪もあり、北部沿岸は海洋性気候のため比較的安定。山間部の嬉野や三瀬は降水が多く、気温変化が大きく、積雪や霜も見られます。
観光資源も豊富です。唐津市や東松浦地域は玄界灘や唐津湾に面し、「七ツ釜」や「虹の松原」、棚田など多彩な風景を楽しめ、サーフィンやダイビングなどのマリンスポーツも盛んです。唐津城や名護屋城跡などの歴史遺跡もあり、毎年11月上旬の「唐津くんち」は日本三大秋祭りの一つとして賑わいます。呼子地区は伝統の大綱引きや朝市で有名です。
西部の伊万里湾は美しい群島景観や独特の海岸地形で知られ、夏の海水浴や10月の「伊万里トンテントン祭り」で盛り上がります。伊万里市・有田町・武雄市周辺の黒髪山地は奇岩や伝承が多く、陶磁器文化の中心地でもあります。有田焼や唐津焼は日本を代表する陶磁器で、古窯址や現役窯元、九州陶磁文化館や有田陶磁美術館などが整備され、ゴールデンウィークの有田陶器市は全国から大勢の観光客を集めます。
温泉文化も魅力で、嬉野温泉は泉質が良好で「日本三大美肌の湯」の一つとされ、温泉湯豆腐や嬉野茶も名物です。武雄温泉は赤レンガの楼門や新館が国の重要文化財に指定され、独特の風情を見せます。佐賀市富士町の古湯温泉や熊の川温泉は静かな療養型温泉です。
佐賀市は平野部にあり、城下町の町割りや水路が残っています。市内には佐賀市歴史民俗館や佐賀城跡、佐賀城本丸歴史館など歴史的施設があり、深い文化を伝えています。秋の「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」は国内最大規模の熱気球イベントで、夏には「佐賀城下栄の国まつり」が開催されます。
有明海沿岸の干潟は独特の生態系を持ち、ムツゴロウやシオマネキなどが生息し、紅葉のように色づくシチメンソウも観賞できます。毎年5月には「鹿島ガタリンピック」が行われ、干潟でのユニークな競技が人気です。
また、三瀬村の北山ダム周辺は「どんぐり村」など家族向けレジャー施設が整備され、嘉瀬川流域には温泉や渓谷景観が点在しています。神埼市と吉野ヶ里町にまたがる吉野ヶ里遺跡は日本最大級の弥生時代遺跡で、現在は国営吉野ヶ里歴史公園として整備され、古代の生活を体感できます。