
亀山島(グイシャンダオ)、別名「亀山嶼(グイシャンユー)」は、宜蘭県の沖合に位置する火山島で、太平洋に孤立して浮かぶように存在しています。島全体の輪郭が海面に浮かぶ巨大な海亀に似ていることからその名が付けられ、宜蘭県頭城鎮のランドマークの一つとされています。見る角度によって姿を変え、特に五結や羅東方面から眺めると、まるで亀が振り返るように見えることから「亀山転頭」と呼ばれています。
島の面積は約2.84平方キロメートル、最も広い部分で約3.1キロメートルあり、最高点は標高401メートルの「亀甲山峰」で、展望台も整備され「401高地」と呼ばれています。このほか、亀首山峰、亀尾山峰といった山や、亀潭・亀池の二つの湖もあります。火山地質が顕著で、現在も硫気孔や海底温泉の活動が確認されており、台湾で数少ない「活火山」に分類される島です。
歴史的には、かつて島に住民が暮らしていましたが、1977年に軍事上の理由で全島が移住となり、その後は海巡署(コーストガード)が駐屯しました。現在は定住者はいません。2000年に軍事管制が解除され、政府が生態観光を推進し、一般の人々が島を訪れることが可能になりました。ただし事前申請が必要で、1日の入島者数は制限されており、主に烏石港から船で渡ります。
周辺海域には豊かな自然資源と海洋生態系が存在し、イルカやトビウオ、特殊な海蝕地形などを見ることができます。観光地であると同時に、学術研究の重要な自然スポットでもあります。
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