会津若松市(あいづわかまつし)は、福島県西部の会津地方東側に位置する主要都市です。1899年に市制を施行し、100年以上の歴史を有します。人口規模では、郡山市、いわき市、福島市に次いで、福島県内で4番目に多い都市です。
市は会津盆地の中央部にあり、この盆地の低地は「会津平」とも呼ばれ、会津若松市のほか、喜多方市や坂下町も含まれます。周囲は山々に囲まれ、北は飯豊山地を通じて山形県米沢市へ、東は猪苗代や奥羽山脈を越えて中通り地方の郡山市へ、西は越後山脈を通じて新潟市や魚沼地域へ、南は南会津や栃木県日光市へとつながります。市内には磐越自動車道、国道49号・121号・252号、JR磐越西線・只見線・会津鉄道などが通り、交通利便性も高いです。
歴史的には、江戸時代に23万石の会津藩の城下町として栄え、藩主の会津松平家は徳川家と深い縁を持っていました。会津は福島県内で最も重要な政治・軍事の中心地であり、幕末の戊辰戦争(会津戦争)では主戦場の一つとなり、「白虎隊の墓」や「新選組の遺構」など多くの史跡が残されています。
現代の会津若松市は、歴史・文化・自然観光が融合した都市として、年間およそ300万人の観光客を迎えています。観光資源は以下のように分類されます:
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鶴ヶ城(会津若松城)や飯盛山を中心とした「武家文化・歴史観光」
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歴史的建築や資料館、老舗飲食店を巡る「街並み文化観光」
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東山温泉や芦ノ牧温泉に代表される「温泉療癒観光」
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湖や森林を活用した「自然体験観光」
さらに、赤べこに代表される民芸品や、郷土料理の「こづゆ」なども、地域色豊かな魅力を添えています。
都市の近代化にも積極的で、2013年にスマートシティ施策を打ち出し、2018年には総務大臣表彰を受賞。2022年には「デジタル田園都市国家構想推進交付金」のType3モデル都市に選定され、デジタル技術の導入と行政サービスの高度化に取り組み、地方創生とDXの先進事例となっています。