新潟県は、日本海に面し、北東から南西にかけて細長い形状をした県です。面積は約12,584平方キロメートルで全国第5位の広さを誇り、海岸線の長さは約634キロメートルと全国最多級を誇ります。そのため、海水浴場の数も全国最多を誇り、夏には多くの観光客が訪れる地域です。
地理・地形
新潟県は中部地方、または北陸地方に区分されることが多いですが、関東や信越地方との結びつきも強く、交通面では上越新幹線や関越自動車道などで関東地方と密接につながっています。
県内は地理的に以下の4地域に大きく分けられます。
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上越地方:新潟県西部。上越市、糸魚川市、妙高市が中心。
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中越地方:県の中央部で、長岡市や三条市、南魚沼市などを含む。
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下越地方:北東部で、県庁所在地・新潟市を中心に新発田市、村上市などがある。
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佐渡地方:離島の佐渡島からなる佐渡市。
内陸部は朝日山地、越後山脈、頸城山塊などの山地に囲まれ、県の北部・中部には信濃川と阿賀野川が流れる広大な越後平野が広がります。信濃川は日本最長の川であり、越後平野は日本海側最大の沖積平野として、稲作をはじめとする農業が盛んです。
気候と自然環境
新潟県は全域が日本海側気候に属し、冬季の豪雪で知られる地域です。特に内陸部や山間部は世界有数の豪雪地帯とされ、津南町や十日町市などでは平年でも積雪が2メートルを超え、特別豪雪地帯に指定されています。1927年には上越市板倉区柄山集落で積雪深818センチメートルという記録も残っています。
一方で、海沿いの都市部では積雪は比較的少なく、新潟市や柏崎市などでは、冬でも積雪がほとんどない日が続くこともあります。
夏は高温多湿で、フェーン現象の影響を受けることがあり、全国でも屈指の高温を記録することがあります。2020年には三条市や胎内市で9月として国内最高の40℃超えを観測したほか、夜間の気温が30℃を下回らない「超熱帯夜」を記録した年もあります。
また、佐渡島は海洋性の影響を強く受け、冬でも比較的温暖で、年間を通して気温の日較差が小さいのが特徴です。
産業と文化
新潟県は「日本有数の米どころ」として広く知られ、特にコシヒカリは全国的に有名なブランド米です。米を中心とした農業が盛んで、日本酒の生産も全国有数を誇ります。
内陸部・山間部では豪雪を活かしたスキー場が多数立地し、冬の観光地としても人気があります。海岸部は豊富な漁業資源に恵まれ、海の幸も豊富です。
また、新潟市は本州日本海側唯一の政令指定都市であり、人口約70万人を抱える経済・文化の中心地です。新潟港を有し、物流や国際貿易の拠点としても発展しています。