高雄市

高雄市(カオシュン)、通称高雄(カオシュン)は、中華民国の直轄市の一つであり、台湾南西部に位置しています。台湾の六大直轄市の一つであり、南台湾最大の都市でもあります。高雄市の面積は2,952平方キロメートルに及び、人口は約273万人で、台湾で3番目に大きな都市です。市政府は苓雅区(リンヤー区)と鳳山区(フォンシャン区)に設置されており、鳳山区は市内で最も人口が多い区です。

高雄市の旧称は「打狗(タカウ)」でしたが、日本統治時代に台湾語の発音「Táⁿ-káu(タカウ)」が日本語の「高雄(カオシュン)」と類似していたため、「高雄」と改名されました。また、高雄市は台湾最大の港である高雄港を有しているため、「港都(こうと)」とも呼ばれています。

地理的特徴

高雄市の面積は2,951.85平方キロメートルで、その52.68%が山地、48.22%が丘陵や平野の地形で構成されています。最大の行政区は桃源区(タオユエン区)で、面積は約928.98平方キロメートル、市全体の3分の1を占めています。

高雄市の地勢は西に台湾海峡、南にバシー海峡を臨み、西部は主に平野、東部は山地が多く、玉山山脈や中央山脈を含んでいます。市内の地標として寿山(ショウザン)や半屏山(ハンピンザン)があり、これらはサンゴ礁の隆起によって形成され、豊かな地質特性を示しています。

また、高雄市には東沙群島(トンサ群島)と南沙群島(ナンサ群島)も管轄されており、これらの島々はサンゴ礁で構成され、地表は貝殻や鳥の糞が風化して形成された白砂に覆われ、独特な自然景観を呈しています。

気候

高雄市の気候は熱帯モンスーン気候に属し、年間を通じて温暖です。冬季は海洋暖流の影響を受け、台湾の他地域よりも温和です。乾季と雨季がはっきりと分かれており、5月から9月が雨季で、年間降雨量の90%を占めています。一方、10月から翌年4月は乾季で、降雨量は非常に少ないです。

冬季の最低気温は通常8~12°Cであり、夏季の平均気温は29.4°Cに達します。年間平均日照時間は2,281時間、1日あたり約6時間の日照があります。雨季には1日で500ミリを超える降雨が見られることがあり、乾季には半年間連続で降雨がない記録も存在しています。

高雄市はその便利な港湾、豊かな地形、独特な気候を背景に、台湾の重要な都市の一つとなっています。南台湾の経済の中心地であるとともに、多様な自然景観や文化的歴史により、国内外からの観光客を惹きつける魅力的な港町の風情を持っています。

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