大分県は九州の北東部に位置し、温泉で全国的に有名な観光地です。県内には4,400か所以上の源泉があり、湧出量は毎分27万リットルに達し、規模・数ともに日本一を誇ります。そのため「日本一の温泉県」と称されています。別府温泉と由布院温泉は大分を代表する観光名所です。別府温泉には八つの温泉地区があり、伝統的な入浴だけでなく、砂湯、蒸し湯、泥湯など多彩な温泉体験が楽しめます。また、七色に変化する地熱景観を巡る「地獄めぐり」も有名です。由布院は優雅な田園風景や湯の坪街道の特色ある店、芸術的な雰囲気で知られ、温泉旅館からは由布岳を望むことができます。
温泉以外にも大分県の自然景観は魅力的です。西部の九重連山は登山やハイキングに最適で、その中にある「九重“夢”大吊橋」は日本一長く高い人道吊橋で、壮大な渓谷や滝を見下ろすことができます。日豊海岸は複雑なリアス式海岸が続き、壮観な景色が広がり、日豊海岸国定公園に指定されています。自然を愛する旅行者は佐伯市周辺でダイビングやカヌーなどのマリンアクティビティを楽しみ、新鮮な海の幸を味わうこともできます。
文化・歴史面では、国東半島は古来より修験道や神仏習合の信仰の中心であり、古刹や石仏が数多く残り「六郷満山文化」と呼ばれています。臼杵市は「臼杵石仏」で有名で、平安から鎌倉時代にかけて造られた石仏群は国宝に指定されており、荘厳で静寂な美を放っています。中津城や岡城跡は戦国から江戸時代の歴史を物語り、岡城は「日本百名城」の一つに数えられています。
その他、別府高崎山自然動物園の野生ザルの群れ、全国の八幡宮の総本宮である宇佐神宮、竹田市の原風景のような田園風景など、多彩な観光資源があります。
交通はやや不便ですが、最寄りの大都市・福岡からアクセスできます。福岡は大分に最も近い大規模交通拠点で、電車、バス、航空便が毎日運行しています。