宮城蔵王キツネ村は、宮城県白石市の北西部、蔵王連峰の南蔵王エリアに位置する、キツネの飼育・展示をテーマとした民間の動物園です。**「キツネ村」または「蔵王キツネ村」**と呼ばれ、標高約590メートルの自然園内で、世界でも稀に見る、キツネと間近で触れ合える施設として、多くの国内外観光客を惹きつけています。
現在、園内では約250匹のキツネが飼育されており、6種の品種が含まれています。100匹以上が囲まれた森林放牧エリアで自由に過ごしており、自然に近い環境が再現されています。キツネは夜行性で日中は動きが少ないものの、一部は訪問者に反応を見せることもあります。穴を掘ったり土の上に寝そべったりするのが好きで、特に雨の後には泥だらけの姿が写真スポットとして人気です。
キツネ村では健康と安全が最優先。野生のキツネが寄生虫「エキノコックス」を持つリスクがあるため、村内のキツネはすべて人工繁殖された個体で、定期的な駆虫や施設の消毒が行われ、人間への感染リスクはありません。訪問者は安心して観察・ふれあいを楽しめます。また、健康チェックを通過したキツネと抱っこ体験ができる特別エリアもあり、特に外国人観光客に大人気です。毎年春には子ギツネとのふれあい体験も実施され、癒しの空間となっています。
また、園内にはウサギなどの小動物も飼育されており、さまざまな動物とのふれあいが楽しめます。夏は毛が短くスリムなキツネも、冬にはもふもふの冬毛に包まれ、可愛らしい姿で冬のフォトスポットとして注目されます。大雪による交通の不便があっても、年中無休で営業しており、冬の蔵王観光の人気スポットです。
さらに、キツネ村は教育的な役割も果たしており、学生のインターンシップや体験学習を長年受け入れています。キツネの放牧とケアを学べる数少ない施設として、全国各地から学生が訪れています。