
日中戦争中、日本軍は南京から玄奘三蔵の頂骨の仏舎利を略奪し、日本の埼玉県にある慈恩寺に奉納しました。その後、1955年に日本側は頂骨仏舎利の一部を中華民国仏教会に返還し、日月潭のほとりにある玄光寺に仮安置されました。1965年11月に玄奘寺が正式に落成すると、この霊骨は盛大に迎えられ、玄奘寺内に奉納されました。
玄奘寺は唐代風の建築様式を採用しており、屋根には翡翠色の瑠璃瓦が葺かれ、柱は朱色で彩られています。全体的に古風で上品な佇まいで、派手さはなく、周囲は静かで雅な雰囲気をたたえており、中国古典庭園の優雅さを感じさせます。寺の正面は日月潭に面し、背後には青龍山が控えており、風水師たちはこの地を「青龍戯珠」の吉地と称し、玄奘三蔵の頂骨仏舎利を安置するのに最もふさわしい霊地であると評価しています。寺内にある「玄奘法師文物記念館」は、中華民国103年(2014年)3月28日に正式に一般公開され、多くの人々が参拝に訪れています。