羅東奠安宮(帝爺廟)

住所: 265宜蘭県羅東鎮中山路三段195号
羅東奠安宮(帝爺廟)

安宮(あんぐう)は台湾・宜蘭県羅東鎮に位置する、地元で歴史ある廟(びょう/寺院)の一つです。創建は清の咸豊元年(1851年)にさかのぼります。当初、羅東街第三保の住民が現在の場所に土造りの建物を建て、五穀の神・神農大帝(しんのうたいてい)を祀り、「五穀王廟」と名付けました。多くの信者が訪れ、香火が絶えず、地域の信仰の中心となりました。

地元の伝承によると、かつて羅東地区では深刻な疫病が流行しました。この時、玄天上帝(げんてんじょうてい)が現れて人々を救い、疫病を鎮めたと伝えられています。人々はその神徳に感謝し、廟の再建を決意。神農大帝の「同意」を得て、玄天上帝を主神として祀ることになり、廟の名も「奠安宮(てんあんぐう)」と改められ、両神が共に祀られるようになりました。

台湾の他の廟にある玄天上帝の像とは異なり、奠安宮の像は特異な姿をしており、白い顔、少ない髭、山羊風の顎鬚を持つ非常に珍しい風貌をしています。

奠安宮は羅東地域の「主母廟(しゅぼびょう)」とされ、長きにわたり民間信仰の中で重要な役割を果たしてきました。毎年旧暦3月3日の玄天上帝の誕辰には、廟内外で「羅東大拜拜(らとうだいばいばい)」という盛大なお祭りが開催され、多くの信者や観光客が訪れます。

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