
鎌倉駅は、神奈川県鎌倉市小町一丁目と御成町の境界に位置し、東日本旅客鉄道(JR東日本)と江ノ島電鉄(江ノ電)が共同で運営する鉄道駅です。
JRの駅構内は地上にあり、ホームは盛土の上に設置されています。改札口および江ノ電のホームはより低い位置にあり、改札を通過する東西通路にかかる線路は桁橋構造で設計されています。JRのホームは島式ホームで、2本の線路があります。ホームの東側には側線が1本あり、列車の停車用として使用されています。かつては下り方面に貨物用の側線がありましたが、1970年代に撤去され、現在は駐車場として整備されています。
駅周辺は観光地として非常に人気があり、週末や祝日には臨時列車が多数運行され、混雑緩和が図られています。側線で列車の待機は可能ですが、当駅には折り返し設備がないため、多くの列車は一旦鎌倉駅に到着した後、隣接する逗子駅または横須賀駅まで回送されて折り返し運転を行い、大船駅へ戻されます。復路の列車も同様に、待機していた駅から折り返して鎌倉駅に戻り、旅客を乗せます。
JRのホームには2つの出入口階段があり、1つは主階段で、エレベーターとエスカレーターが設置されています。もう1つはやや古く、北鎌倉方面に通じる階段です。駅舎の屋根は新旧の建築スタイルが融合しており、一部の柱には明治・大正時代の古いレールが再利用されています。
江ノ電の駅はJR西口のすぐ隣にあり、JRと直結しています。東側には出口はありません。JRとは異なり、江ノ電の施設はすべて地上に設けられています。
江ノ電のホームは頭端式で、2面2線構造です。ホームの番号はJRの続きとなっており、3番線から5番線までが存在します。3番線は乗車専用、4番線は2本の線路に対応する降車専用ホームです。5番線は平日午前中のみ列車が使用するほか、正月やゴールデンウィークなどの繁忙期にも3番線と併用され、交互に発車することで運行本数を増やしています。
入場券はJRと共通であるため、他の江ノ電の駅とは異なり、運賃はJR鎌倉駅の料金体系に準じます。また、江ノ電とJRの改札内エリアは相互に通行可能で、どちらか一方の入場券があれば通行できます。駅構内には自動改札機が設置されていないため、乗客は駅係員による手動改札を受けて入場する必要があります。